公正証書遺言作成の手順と必要な書類とは!?相続の専門家が解説!
そもそも公正証書遺言とは?
公正証書遺言とは、公証人が遺言者の口述をもとに、遺言書を作成し、その原本を公証人が保管するもので、安全で確実な遺言書であることは間違いありません。
口述の際には、2名以上の証人立会いが必要です。
公証人が作成した遺言書に、遺言者、証人、公証人が署名押印すれば、公正証書として認められます。
遺言を公正証書で作成するってどういうこと?
わざわざ遺言書を公正証書で作成する意味合いとしては、第三者である『公証人』が作成することで、公文書として扱われることにあります。
相続発生後に遺産分割が整いそうにないような場合に、遺言を公正証書で作成しておくことで、文書の真正を担保することができます。
また、紛争の可能性が少ない家族構成であったとしても、公正証書の遺言で予め遺産の分け方を確定しておくことで、紛争予防としての効果も発揮します。
もし自筆証書で遺言を作成しておいたとしても、それが本当に遺言者本人の真意であるかどうか疑った相続人が争いを起こすことも想定されますので、公文書として作成された公正証書遺言は絶対的に「強い」のです。
公正証書遺言のメリット、デメリット
ここで、公正証書遺言のメリットデメリットをまとめてみます。
公正証書遺言のメリット
公正証書遺言の作成を望む方の公正証書遺言を選択された一番の理由は遺言の有効性にあると言えます。公正証書遺言は公証役場で公証人によって作成されるため要件不備で遺言自体が無効になることは通常考えられません。
自筆証書遺言や秘密証書遺言は遺言作成者が遺言の不備に気付かないまま作成されてしまい、わざわざ作成した遺言が無効になってしまう恐れがあります。
他にも公正証書遺言のように公証人や証人のような第三者が作成に関与しない為、推定相続人の詐欺や強迫等の遺言作成者の真意でない遺言が作成されてしまう可能性もあります。
また、公正証書遺言は遺言作成者の死後、家庭裁判所による遺言の検認作業が省略されます。検認とは遺言が形式的に有効に作成されているかの調査のこといいます。
自筆証書遺言(法務局保管を除く)では検認作業を省略できませんので、相続手続きにおいて若干ですが余計な手間が発生します。
このように公正証書遺言は確実に遺言を残したいときに効果を発揮します。また公証役場で管理されますので遺失や破棄、発見されないというような心配もありません。
公正証書遺言のデメリット
逆に公正証書遺言のデメリットは、先述したように公証人や証人に自分の財産を公表しなくていけません。
また、公証人、証人に手数料、報酬を払う必要がありますし、財産内容の調査、書類収集等、自筆証書遺言より作成に手間がかかりますし、時間もかかります。
そういった心配より確実に有効な遺言を作成したい方は公正証書遺言を選択すべきでしょう。
公正証書遺言の作成の流れ5つ
まずは、公正証書遺言を作成するまでの大まかな流れをご案内します。
公正証書遺言の作成の流れ
①遺言書の原案作成
②必要書類の準備
③公証役場への原案と必要書類の提出(予約)
④公証人との打ち合わせ
⑤公正証書遺言の作成日当日
この5ステップが必要な段取りです。順に確認をしていきましょう。
⑤公正証書遺言の作成日当日
公証役場と遺言書案の調整を重ねながら日程を決めて証人2人と公証役場へ向かい、公証人立会いのもと作成手続きが進められていきます。公証人手数料はこのときに現金で持参するようにします。
前述したように、遺言者本人が公証役場へ行くことができない場合は、公証人に出張で来てもらうことができます。ただし、出張に消極的な公証役場もありますので、事前にご相談をされてください。
公正証書遺言作成の必要書類
必要書類は以下の通りです。
※ただし、事案により更に書類が必要になる場合があります。
・遺言作成者本人の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
・遺言作成者と相続人との続柄がわかる戸籍謄本
・相続人以外の人に遺贈する場合は、その人の住民票
・財産資料一式
※預貯金の場合は、通帳など。
※株式の場合は、取引残高報告書など。
※不動産の場合は登記事項証明書と固定資産税の課税明細書など。
公証役場によって必要書類が若干異なるようなので、事前に確認をされた方がいいと思います。
公正証書遺言の作成は当事務所へご相談ください!
遺言書作成や相続手続き、成年後見など相続に関わるご相談は当事務所にお任せ下さい。
もちろん川口市以外にも蕨市、戸田市などに在住している方からのご相談も承っています。親切丁寧にご相談に対応させていただきますので、まずは無料相談をご利用ください。
川口相続遺言相談室のお問い合わせ番号は048-240-0150になります。
遺言書作成サポート
遺言書作成サポートとは、お客様の現状や希望を確認し、遺言内容のアドバイスや提案、実際の作成手続きも実施するサポートです。
当事務所では単に遺言書の作成を代行するような業務ではなく、お客様が後悔しない最適な遺言を作成するためのサポートを実施しております。
「遺言内容にアドバイスが欲しい」「自分の家族や親族の状況に最適な『遺言書』を作ってほしい」といった方にお勧めのサポートとなっております。
相続財産の価額 |
報酬額 |
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2,000万円未満 |
165,000円 |
2,000万円~4,000万円未満 |
220,000円 |
4,000万円~6,000万円未満 |
275,000円 |
6,000万円~8,000万円未満 |
300,000円 |
8,000万円~1億円未満 |
385,000円 |
1億円~ |
要見積もり |
※ 公正証書遺言を作成する場合、当事務書の報酬と別に公証役場の手数料が必要になります。
※ 急を要する場合、通常の業務に優先して業務を行う必要がある場合は、報酬が一定割合加算されます。
遺言執行サポート
サービス内容 |
費用 |
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遺言執行サポート |
遺産総額の1%(最低報酬33万円~) |
※ 遺産額に関わらず、報酬は最低33万円からとなります。
※ 諸証明発行等の実費は別途かかります。
この記事を担当した司法書士
山崎司法書士事務所
代表司法書士
山崎 哲
- 保有資格
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司法書士・民事信託士
- 専門分野
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相続 遺言 生前対策 民事信託
- 経歴
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埼玉県川口市の地におきまして、開業以来、18年以上にわたって、近隣の市民の皆様からたくさんの信頼をいただき、特に、相続と遺言書の作成に力を入れて、真面目に取り組んで参りました。
同時に、地元の金融機関や税理士・土地家屋調査士・行政書士の先生方からも、多大なる信頼をいただき、広範囲な業務を行って参りました。
難しい相続・遺言の手続きを「わかりやすく」をモットーに「やさしさ溢れる応対」を心がけていますので、お気軽に、ご相談ください。